
補聴器は耳の聞こえを助ける医療機器ですが、最近は小型化されているものも多く、見た目がイヤホンに似ているものも増えています。そのため、補聴器をイヤホンと勘違いされてトラブルが起こることも少なくありません。この記事では、補聴器とイヤホンの違いや誤解されたときにどう対応すればよいかをわかりやすく紹介します。
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補聴器とイヤホンの違い
補聴器とイヤホンは、見た目が似ていることもあって、どちらも「耳に付けて音を聴くもの」と思われがちです。しかし、この2つは使う目的や仕組みが大きく違います。ここでは、補聴器とイヤホンの違いを簡単に説明します。
補聴器は「聞こえを助ける道具」
補聴器は、耳が聞こえにくくなった人のための道具です。音を大きくしたり、聞き取りやすくするために、特別な機械で音を調整します。たとえば、話し声がはっきり聞こえるようにまわりの音を抑えたり、聞こえにくい音の高さを強くしたりすることができます。補聴器は、専門の人が個人の耳の状態に合わせて調整します。医療機器として認められているので、安心して使えます。
イヤホンは「音を楽しむための道具」
一方、イヤホンは音楽や動画、電話などを楽しむための機械です。音を増やしたり、音質をよくしたりしますが、聞こえにくさを補うために作られてはいません。イヤホンはだれでも使えて、とくに調整も必要ありません。音楽をきれいに聴くことが目的なので、補聴器のように周波数を細かく調整することはできません。
補聴器とイヤホンの見た目の変化
昔の補聴器は大きく目立ちましたが、最近は小さくてカラフルなものも多く、イヤホンに似ています。Bluetoothでスマホとつなげるタイプもあり、見た目だけで判断すると間違いやすいのが現実です。
補聴器をイヤホンと勘違いして実際に起こるトラブル事例
補聴器は耳が聞こえにくい人が使う大切な道具です。しかし、最近は見た目がイヤホンに似ているものも増えており「イヤホンと間違えられる」ことが増えています。これが原因で、実際にトラブルが起きてしまうことも少なくありません。ここでは、そんなトラブルの事例を紹介します。
自転車で警察に注意された話
補聴器をつけて自転車に乗っていた男性が、警察官から「イヤホンをつけているから外せ」と注意されました。補聴器は耳の聞こえを助けるためのもので、法律でも自転車に乗るときに禁止されていません。しかし、警察官が見た目だけで判断し、イヤホンと間違えてしまったのです。補聴器を外すとまわりの音が聞こえなくなり、かえって事故の危険が高まります。こうした誤解は本人にとって非常に困る問題です。
職場で怒鳴られたケース
ある女性社員は、難聴のため補聴器をつけて仕事をしています。しかし、補聴器だと気づかれず「イヤホンを外せ!」と上司に怒鳴られてしまいました。本人は補聴器だと説明しても理解されず、このことで本人はとても悲しい思いをし、周囲も障がいに対する理解の必要性を痛感しました。こうした職場のトラブルは、障がいについての知識不足や理解の遅れから起きています。
コンビニでの誤解
別の例では、コンビニの店員が補聴器を使っているお客さんに声をかけましたが、うまく聞き取れなかったため「イヤホンを外してください」といってしまいました。補聴器だと知らなかったための誤解で、お客さんはとても困惑しました。
補聴器をイヤホンと勘違いされたときの対処法
誤解されるとトラブルになることもあるため、そんなときに落ち着いて対応できる方法を知っておくことが大切です。ここでは、補聴器をイヤホンと勘違いされたときの上手な対処法をわかりやすく紹介します。
冷静に補聴器であることを伝える
まず、勘違いに気づいたら慌てずに「これは補聴器です」とはっきり伝えましょう。補聴器は聞こえを助ける医療機器であり、イヤホンとは目的が違います。見た目が似ていても、説明することで相手の理解を得やすくなります。声はゆっくり、優しいトーンで話すと誤解が解けやすいです。
補聴器の証明書やカードを用意する
外出先や公共の場所で誤解されやすいので、補聴器を使っていることを証明できるカードや診断書を持ち歩くと安心です。病院や補聴器店で発行してもらえることもあるため、相談してみましょう。こうした資料があれば、トラブル時にスムーズに説明できます。
補聴器を外さないでほしいことを伝える
「イヤホンを外してください」といわれても、補聴器は外すと聞こえにくくなり危険な場合があります。そのときは「補聴器は聞こえを助けるもので、外すと不便で危ないです」と伝えて理解を求めましょう。無理に外す必要はありません。
まわりの人にも理解を広める
日ごろから家族や友人、職場の人に補聴器のことを伝えておくと、誤解やトラブルを減らせます。「これはイヤホンではなくて補聴器」ということを知ってもらうことで、協力してもらいやすくなります。
まとめ
補聴器は聞こえを助ける大切な医療機器ですが、見た目がイヤホンに似ているものが増えているため、誤解されることがあります。その結果、トラブルが起きることも少なくありません。こうした誤解を防ぐためには、冷静に補聴器であることを伝えたり、証明書を持ち歩いたりすることが大切です。また、補聴器を無理に外す必要がないことを説明し、周囲にも理解を広げていくことがトラブルを減らすポイントです。補聴器の正しい理解が広まることで、安心して生活できる環境が作られていくでしょう。
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引用元:http://hochokikan.com/
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