耳が聞こえにくくなってきたら、補聴器を装着すればよい、と考えている人は多いでしょう。補聴器は、さまざまな機能で装着した方の聞こえをサポートします。多くのメリットがありますが、デメリットも把握した上で使用しなければなりません。この記事では、補聴器のメリット・デメリットについて詳しく解説しているため参考にしてください。
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補聴器は難聴の人をサポートするツール
補聴器とは、難聴などで音が聞こえづらい方をサポートする医療機器です。日常生活で必須である人との会話や駅のアナウンスなどを増幅し、聞きやすい状態にしてくれます。一方で、衝撃音などは増幅せず、軽減する機能も備えているのが特徴です。
技術進歩により、必要な音を増幅し、ノイズは削減する「ノイズリダクション」という機能も生み出されました。音の聞こえ方を分析して、快適な聞こえ方になるように調整する「フィッティング」と合わせて活用することで、より快適な生活ができるため、検討してみてはいかがでしょうか。
以上のように、補聴器は衰えた聴力をサポートし、生活を豊かにする医療機器です。しかし、値段や性能はメーカーやモデルにより異なるため、専門店で相談することをおすすめします。
補聴器を使うメリット
補聴器は、うまく活用することで、豊かな生活をサポートしてくれる、大きなメリットがある医療機器です。どんなメリットがあるか、詳しく確認していきましょう。
コミュニケーションが円滑になる
補聴器を使うことにより、円滑なコミュニケーションができます。人との会話が聞こえないと、相手の考えがわからないため、自分も意思表示できません。とくに、初対面で難聴の事情がわかっていない人には、話しかけにくいと感じることでしょう。
また、何度も聞き返すことが申し訳なくなり、話しかけなくなる難聴の方も多いです。よって、難聴であることにより、人とのコミュニケーションがとぼしくなる傾向があります。
そこで、補聴器をつけることにより相手の声が聞こえるようになるため、コミュニケーションの改善が可能です。さらに、耳の聞こえが改善し、円滑な会話ができることにより、脳が活性化され、認知症予防にもなります。
危険を避けられる
補聴器を装着することにより、周囲の環境を把握でき、危険を避けることができます。人間の目は前方にしか付いていないため、側面や背後の状況は耳で音を聞いて把握しているのです。耳が聞こえなければ、周囲の情報の多くを把握できません。
屋外には自動車やオートバイが絶えず通行しており、聴力が衰えていると接近に気づかず危険です。補聴器を装着することで、屋外でも安全に通行できます。
補聴器を使うデメリット
一方、補聴器にはデメリットもあります。デメリットを把握せずに使用すると、性能を引き出せないばかりか、体が不調を感じるケースも。こちらで詳しく確認していきましょう。
高価である
補聴器は、ひとつで10~30万程もする大変高価な機器です。両方の耳に装着することが推奨されているため、ふたつ1セットで購入することが多いです。よって、購入価格は20~60万円ほど必要で、気軽に購入できる製品ではありません。
さらに、機器によって差がありますが、5年が買い替えの目安とされています。加えて、防水性能は機種によってもさまざまであるため、水に弱い機種も。突然の雨で壊れてしまう可能性もあるため、価格と防水性能のバランスがよい製品を購入することをおすすめします。
フィッティングが面倒
補聴器にとって、フィッティングは欠かせません。購入時のフィッティングだけでなく、聞こえ方の変化に合わせてフィッティングを繰り返すのが補聴器の使い方です。
難聴は、多くの場合、片方の聞こえが極端に悪く、もう片方はそれほど影響がありません。しかし、加齢とともに聞こえは劣っていくため、健康な耳の聞こえ方も衰えていきます。聞こえが悪く感じたときや、耳障りな雑音を感じた都度、フィッティングのために専門店を訪れる必要があるのです。
人によってはこの作業をデメリットと感じることもあるでしょう。しかし、補聴器を使うことによって得られるコミュニケーションの円滑化や屋外の安全な通行ができるメリットは、フィッティングの面倒さを補ってあまりあるものです。
フィッティングの手間があることはデメリットに感じるかもしれませんが、必要に応じ適切なフィッティングを行うことをおすすめします。
環境音が気になる
装着しはじめた最初の頃は、環境音が気になる方も多いです。冷蔵庫のモーター音やパソコンのファンの音などは、日常的に持続している小さな音であり、健康な耳であればそれほど意識することはありません。
しかし、補聴器を検討する方は、日常生活の中で鳴っている環境音が聞こえていない可能性が高いです。補聴器をつけることにより、環境音が突然増幅されよく聞こえるため、気になってしまう人が少なくありません。あまりにも不快感があるようなら、専門店でのフィッティングをして環境音の軽減を図ることをおすすめします。
まとめ
補聴器のメリット・デメリットについて詳しく解説しました。補聴器は、さまざまな機能で装着した方の聞こえをサポートする医療機器です。補聴器を装着することにより、コミュニケーションの円滑化が期待でき、周囲を把握しやすいことにより安全性が向上します。
しかし、価格は高く、フィッティングが面倒に感じる方も多いです。慣れるまでは環境音が気になるかもしれません。デメリットも考慮して補聴器を購入することが重要です。