
補聴器を選ぶ際には、自分の聴力や生活スタイルに合ったものを見極めることが重要です。しかし、種類や機能が多岐にわたるため、どれを選べばよいか迷うことも少なくありません。そんなときに頼りになるのが、補聴器に関する専門家です。本記事では、補聴器選びに頼りになる専門家の役割や資格の特徴について解説します。
CONTENTS
聴覚にかかわる資格について
補聴器の調整や販売に関わる専門家として「言語聴覚士」と「認定補聴器技能者」が挙げられます。これらの資格を持つ専門家は、聞こえに不安を抱える方々を支援し、最適な聴覚ケアを提供する重要な存在です。
言語聴覚士
言語聴覚士は、国家資格を有するリハビリテーションの専門職です。聴力の評価や聴覚リハビリテーションの支援、補聴器のフィッティングなどが可能で、補聴器の選定や調整に関するサポートも行います。
資格を取得するには、法律に定められた教育課程を修了し、国家試験に合格する必要があります。厚生労働大臣から免許を受けることで、正式に言語聴覚士として活動できます。
言語聴覚士の専門領域は幅広く、聴覚のみならず、言語・音声・認知・呼吸・発達・摂食・嚥下など多岐にわたります。とくに補聴器の調整においては、単に機器の設定を行うだけではなく、装用者の生活環境やコミュニケーションの課題を考慮しながら、適切な補聴器の活用を支援する点が特徴です。
認定補聴器技能者
補聴器の販売は無資格でも行えますが、補聴器は、ひとりひとりの聞こえの状態に合わせて微調整が必要な医療機器です。適切な効果を得るには、専門的な知識や技術が不可欠といえます。
認定補聴器技能者は、補聴器に関する深い専門知識と技術を持つ資格です。公益財団法人テクノエイド協会が認定する資格であり、認定試験に合格することで取得できます。この資格を持つ人は、補聴器の適切な選定・調整を行い、使用者に最適な聴こえを提供する役割を担います。
補聴器選びの際に頼りになる専門家について
補聴器は、単なる音を大きくする機器ではなく、装用者の聞こえの状態に合わせて調整することで、その人にとって最適な聞こえを提供するものです。補聴器の選定や調整で頼りになるのが「認定補聴器技能者」です。
認定補聴器技能者とは?
認定補聴器技能者とは、補聴器に関する一定の知識・技能をもち、適切に調整や販売を行えると認められた専門家です。補聴器の取り扱いに特化した唯一の資格であり、この資格を保有していることが、補聴器の専門家である証といえます。
なお、この資格は一度取得すれば永久に有効というものではなく、5年ごとの更新が必要であり、その都度、最新の知識や技術を学ぶことが求められています。
認定補聴器技能者ができること
認定補聴器技能者は、補聴器の選定と調整を行う際の聞こえに関する相談や聴力測定とフィッティング、補聴器の効果測定、装用後のフォローアップなどさまざまなサポートが可能です。
必要であれば、公的支援制度の案内や耳鼻咽喉科医師との連携対応も行います。とくに、補聴器は購入後の調整や定期的なメンテナンスが重要です。
認定補聴器技能者に相談すれば、補聴器を適切に調整し、装用者の聞こえをよりよいものにしてくれます。耳鼻咽喉科の医師と連携できるため、医学的な視点を踏まえた適切な補聴器の提案も期待できるでしょう。
認定補聴器技能者の見分け方
補聴器販売店に行けば必ず認定補聴器技能者が在籍しているわけではありません。資格を持ったスタッフがいるかを確認することが大切です。
確認方法として、まず「認定補聴器技能者カード」を確認することが挙げられます。認定補聴器技能者には、登録番号が記載されたカードが交付されているので、このカードの有無=資格の有無と判断できます。
次に、公益財団法人テクノエイド協会の「認定補聴器技能者検索システム」を利用して、資格保有者の氏名や勤務先を調べる方法もあります。補聴器選びをする際は、事前に検索して確認するのも有効な方法です。
認定補聴器技能者に相談するメリットとは
適切な補聴器を選ぶには専門的な知識が必要ですが、補聴器の専門家である「認定補聴器技能者」ならそのサポートをしてくれます。ここでは、認定補聴器技能者に相談することで得られるおもなメリットを3つ紹介します。
補聴器に関する専門知識が豊富
認定補聴器技能者は、補聴器の専門知識を持つ国家資格にもとづく認定資格者です。補聴器の選定から調整、メンテナンスまで幅広く対応できるスキルを備えています。とくに、最新の補聴器についての知識もつねに更新されているため、利用者に最適な補聴器を提案することが可能です。
また、認定補聴器技能者は耳鼻咽喉科の医師と連携しながら対応できる点も大きなメリットです。補聴器は医療機器であり、適切な効果を発揮するためには専門的な調整が必要になります。医師と協力しながら、利用者の聞こえに最適な補聴器を提案・調整してもらえるため、安心して使用できます。
補聴器フィッティングに特化した聞こえの測定が可能
言語聴覚士も聴力測定を行えますが、彼らの専門領域は幅広く、補聴器のフィッティングに特化しているわけではありません。
一方、認定補聴器技能者は補聴器の適合に特化した測定技術を習得しており、ひとりひとりの聴力に合わせて、より精密な調整を行うことができます。そのため、聞こえの質を最大限に向上させることが可能なのです。
最新の知見にもとづくカウンセリングが可能
認定補聴器技能者の資格は、一度取得すれば終わりではなく、5年ごとに更新が必要です。この更新には、補聴器に関する最新の知識や技能を習得する講習の受講が含まれており、つねに専門性を高める努力が求められます。
そのため、利用者は最新の技術や知識にもとづいたカウンセリングを受けることができ、自分の生活スタイルや聞こえの状態に最適な補聴器を選べるのです。
まとめ
聴覚に関する問題は、日常生活やコミュニケーションに大きな影響を与えます。補聴器を適切に使用することで、聞こえの不自由さを軽減し、生活の質を向上させることができます。しかし、そのためには専門家のサポートが欠かせません。言語聴覚士や認定補聴器技能者といった資格を持つ専門家に相談し、適切な補聴器の選定や調整を受けることが重要です。補聴器の購入や使用を検討している方は、これらの専門家がいる補聴器専門店を利用してみてはいかがでしょうか。